外務員資格を活かせる仕事は?取得していると就職や転職に有利になる?

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金融系の資格のなかでも難易度が低いと言われる外務員(証券外務員)の資格。

外務員の資格を取得しておくことは、金融業界への就職や転職に有利になるのでしょうか?
また、金融業界以外でも役に立つことはあるのでしょうか?

外務員資格とは

証券会社で株式や債券、投資信託など金融商品の売買や、お客様への紹介などの営業活動を行うために必要になる資格です。証券会社に勤務するうえで、必須の資格になります。
 

金融商品の売買には法令で細かなルールが決められていたり、複雑な仕組みの商品があります。投資家保護の観点から、法令や取引ルールの知識を身に付けた人が営業活動を行い、公正な取引を行うことが必要になるので設けられている資格です。
 

以前は証券会社や金融機関に勤める人しか取得できない資格でしたが、いまは一般の人でも取得できるようになりました。資格は誰でも取得できますが、お客様に金融商品の営業業務を行うには、金融機関に所属し、氏名などを金融庁に登録しなければなりません。
 

証券会社しか扱えなかった金融商品の売買が、2004年に導入された証券仲介業制度によって、証券会社以外にも扱える(仲介できる)ようになり、外務員の人材を広げるために一般にも資格取得が開放されたようです。
証券仲介業制度によって、銀行が投資信託などを扱えるようになりましたね。

 

外務員資格の一種と二種の違いは?

外務員資格には一種と二種があります。

一種外務員資格と二種外務員資格では、扱える商品が違います。二種外務員資格では、株、債券、投資信託を、一種外務員資格では二種の商品の他にデリバティブ取引、信用取引などを扱うことができます。

以前は、二種外務員資格取得後でなければ一種外務員資格を受験できませんでしたが、2014年からはその条件が撤廃され、いきなり一種外務員資格を受験することができるようになりました

外務員資格の正会員と特別会員の違い

外務員には、正会員と特別会員の資格があります。

正会員資格は、誰でも受験することが可能です。
 

特別会員は、日本証券業協会に加盟する金融機関のうち、証券会社(正会員)ではない銀行や保険会社などの金融機関のことです。

特別会員資格は、これからの銀行などに勤務している人向けの資格で、特別会員である金融機関の従業員であることが受験の条件になります。正会員資格よりも扱える商品の幅が狭くなっています。

外務員資格の勉強内容や難易度は?

外務員資格の勉強で身に付く知識は?

外務員資格では、次のような知識を習得できます。

  • 株式、債券、投資信託などの商品や業務の仕組み
  • 金融商品取引法や、取引所などの定款・諸規則
  • お客様への販売に関係するルール
  • 証券に関わる税金の制度
  • 株式会社の概論、財務諸表

証券業務だけでなく、株式会社の財務諸表なども勉強するのが、少し意外かもしれませんね。

外務員資格を勉強したからといって、株や投資信託の儲かる銘柄が分かるようになるわけではありません。
仕組みが理解できるようになるのと、値上がりする銘柄の目利きができるようになるのは、残念ながら別です。

 

外務員資格試験の難易度は?

外務員試験は、70%以上正解すれば合格になります。上位XX人が合格という試験ではないので、きちんと勉強して合格ラインに達成すれば資格取得できます。
 

外務員資格試験の2016年の年平均の合格率は、次のようになっています。

  • 二種:50%前後
  • 一種:45%前後

合格率の数値だけをみると、難易度が低いようにみえないかもしれませんが、二種外務員資格試験は、証券会社に入社したら2ヵ月くらいで受験し、合格するのが当たり前の試験なので、それほど難しくありません。

外務員の資格が活かせる仕事は?

資格が活かせる仕事

外務員資格を活かせる主な仕事は、証券会社や銀行などの金融機関になります。
個人のお客様に株取引の説明をしたり、投資信託を勧めたりする営業職は、仕事のイメージが付きやすいのではないでしょうか。
 

その他、求人が多いのが証券会社関連のコールセンター業務です。
お客様の質問や相談に応えるなど、派遣を中心に求人が多くあります。
 

また、ネット証券が増えたこともあり、証券の業務知識が必要なSE職の求人がけっこうあります。

証券外務員の年収は?

誰もが知っているような大手証券であれば1500万円、小さな証券会社であれば500万円、平均すると600万円~700万円前後のようです。

証券会社の平均年収

20代400万前後
30代700万後半
40代1000万近く

 

証券会社の営業マンは、ノルマがあったり、契約件数に応じて報酬が上がる成果報酬制度をとっている会社も多いです。求人に応募する場合は、給与体系をしっかり確認してください。
 

コールセンター業務では年収300万円台の求人が多いようです。
 

証券会社の年収
証券業界の年収といっても会社によって年収値も異なります。誰でも知っているような大手証券会社であれば、1500万円近くにもなるようですし、500万円前後の会社もあります。

すべての会社を平均すれば、600万円~700万円前後になるでしょう。会社員30代の平均年収が400万円代と言われていることからすれば、確かに平均年収が高い業界といえます。

証券会社の年収 年代別
証券会社の年代別に年収を見た場合には、どのようになっているのでしょうか。証券会社の営業職の場合、おおよそ20代で400万円前半、30代で700万円の後半、40代で1,000万円近くになっています。
引用元:証券会社の年収っていくらぐらい?

外務員資格は就職や転職に有利?

外務員資格は、証券会社に勤めている人なら当たり前の資格なので、それだけで就職や転職に有利とはいえないという意見もあります。

ですが、未経験で転職する場合には、資格を取得していることは「本気度」のアピールになり、優遇される場合もあります。

例えばリクナビネクストで証券会社の求人をいくつか見てみたところ、「優遇」や「内定の条件」「歓迎」といった記述がありました。
※優遇される求人が必ずあるわけではありません。
 
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【優遇】
・証券会社での営業経験がある方
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まとめ

外務員(証券外務員)の資格は、証券会社では必須の資格になります。

そのため、資格を取得しているだけでは就職や転職に有利とはいえないという意見もありますが、求人を見てみると資格を持っていることで「優遇」されたり、資格取得が「内定」の条件になっているところもあるので、未経験での就職や転職の場合には「有利」になると思います
 

外務員資格は、証券会社だけでなく、証券会社向けのコールセンター業務やネット証券系のシステム会社などでも活かすことができます。
 

暗記が中心になり難易度も低いので、証券系の仕事を目指すのならば取得しておいて損はありません。
 

とはいえ働きながら資格の取得を目指すのは大変ですよね。そんな時は、通勤時間を上手く利用してみましょう。

私も仕事をしながら資格を取得したことがありますが、電車の待ち時間などで「5分あったら勉強!」と言い聞かせて勉強しました。

 

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