残業が多い職場で働いていると、自分の力では残業時間を減らすことが出来ないように感じませんか?
私はそう思っていました。
だから、残業を減らす努力すらしなかった。
でも、毎日終電近くまで働いて週末は疲れて寝ているだけという生活が、いい加減イヤになって、仕事が終わらない理由を調べることにしました。
そこで分かったことは、会社だけが悪いんじゃなく、自分の仕事の仕方やスケジュールの立て方も悪いということ。
これ、すごいショックでした。
全部、人(会社)のせいにしていましたから。
そこから、少しでも早く帰れるように色々工夫していって、1日2時間近く残業を減らせたんです。
身体も気持ちも楽になりました。
私がやってみたことや、他の方がやっていてなるほどと思ったことを紹介しますね。
残業になるのは誰(何)のせい?
何かを増やしたり、減らしたりするには、計ってみるといいと言います。
残業時間を減らすために、1日の仕事の時間を計ってみましょう。
いきなり時間を計ってもいいのですが、結果をみても「ふうーん、だから?」となってしまいがちです。
計る前に、これに時間がかかっているんだろうなと当たりをつけておくと、それと比較しながら結果を見れるので、減らすところが見えやすくなります。
残業になる理由を挙げてみる
まず、残業することになっている理由をいくつか挙げてみましょう。
例えば、私はこんな感じでした。
- 上司(もしくはお客様)が急ぎの仕事を頼んでくる。
- 部下からの相談に時間を取られる。
- 担当の仕事量が多い。
この時の私は「やらないといけない仕事がただでさえ多いのに、みんなが私の邪魔をする」と、イライラしていました。
何に時間がかかっているのか調べる
次に、何にどのくらいかかっているのか、計ってみましょう。
1日だけだと、たまたまその仕事に時間がかかったということもあるので2~3日、できればパターンが見えてくるまで計ってみることをお勧めします。
記録を付けるのは、作業ログを記録するアプリを使ってもいいし、スケジュール帳に書いてみてもいいです。
私はパソコンのメモ帳に、その仕事を始めた時間と終わった時間を書いていきました。
朝のミーティング、メールのチェック、お昼や、人に話しかけられて作業が中断したならその時間もつけていきます。
記録していく仕事の細かさは、「残業することになっている理由」で挙げたことと比較できる細かさ。
私であれば、
- 今日やろうと予定していた仕事(=担当している仕事)
- 予定していなかったのに上司(もしくはお客様)から依頼された仕事
- 部下から相談された時間
- それ以外(メールチェックや、お昼、ちょっとしたおしゃべりや、トイレなど)
メールチェックや、ちょっとしたおしゃべりの時間までつける必要がない気がするかもしれませんが、案外時間を取られています。
減らす時間を決める
実際に計ってみた結果と、計る前に考えていた残業になっている理由を比較します。
どのくらい一致していましたか?
私の場合は、定時を100%とすると、こんな感じでした。
- 上司やお客様からの急ぎの仕事:70%
- 部下からの相談に取られている時間:10%
- 予定していた仕事:50%
- その他:20%
上司やお客様からの予定外の仕事が思っていたよりも多くて、びっくりしました。
逆に、部下からの相談は案外時間を取られていませんでした。
集中して作業しているところに割り込まれるから、思ったより時間を取られているように感じていただけでした。
そして、思ったより時間がとられていたのがメールチェックと、おしゃべり。
ほんの少し(5分程度)、気分転換に話していたつもりでしたが、1日で積み重ねてみると結構いい時間になっていました。
実際にかかっている時間が分かったら、減らす時間(仕事)を決めて、減らす工夫をしていきます。
自分でスケジュールや回数、量をコントロールできる仕事(作業)が、減らせる時間です。
私であれば、上司やお客様、部下からの突然の依頼は断ることは難しいので、「予定していた仕事」と「その他のメールチェックやおしゃべり」が減らせる時間です。
すぐにできる残業を減らす工夫
いきなり残業を何時間も減らすのは難しいので、最初は30分短くすることを目標にしました。
これなら、ほんの少しの工夫で達成できます。
無駄なおしゃべりを減らす
まず、減らしても仕事に影響のないおしゃべりの時間を減らします。
だらだら話してしまうことを避けるためにルールを決めました。
例えば私が決めたルールはこちら。
- 自分から話しかけない(朝は挨拶だけして、それ以上の話題を振らないなど)
- 話しかけられたら、軽く相槌を打つのみにして話しを広げない
- 他の人が話しに加わってきたら、自分はフェードアウトする
おしゃべりの時間が案外多かった方は、これだけで30分減らせるかもしれません。
私は10分くらい減らせました。
メールチェックの時間を減らす
次に工夫したのが、メールチェックの時間を減らすこと。
新着メールの通知機能をオンにしていたので、メールが届くたびについついチェックして、やっている仕事が中断し、集中力が切れていました。
でも、自分宛てのメールはそれほど多くありません。大抵はチーム全体、もしくはCCに自分が入っているという感じでした。
なので新着メールの通知設定を「宛先が自分」もしくは「メール本文に自分の名前が入っている」時のみにしました。
これだけで通知回数が減り、メールチェックの時間も減りました。
集中力が途切れないことが、なにより良かったです。
集中力を上げる
1日30分くらい残業時間を減らすことは、集中力を上げるだけでも達成できます。
終わりの時間を決めておくと、それまでに終わらせないとという気持ちが働き、集中力が上がります。
どのくらいかかるか見えない作業の場合は、15分毎に目標をきめ、思ったより早くできているか、時間がかかったのかを確認しながらやりました。
時間を意識するだけで、集中力はかなり変わります。
帰る時間も同じです。
いつもの時間より30分早い「XX:XXには会社を出る」と具体的に時間を決めることで、残業していてもその時間までに終わらせようという心理が働きます。
仕事の順序を意識する
1日の仕事、どんな順番にしていますか?
私は、なんとなくやりやすい仕事や、気になる仕事から始めていました。
これだとその日が締め切りの仕事に取り掛かるのが夕方になってしまうことが、わりとよくありました。当然、その仕事が終わらないと帰れないので残業になります。
なので、締め切りが近い仕事から手を付けていきました。
上司やお客様から割り込みの仕事が来た時にも、「この仕事、いつまでに必要ですか?」と必ず期限を確認します。
期限が今日ならすぐに取り掛かり、明日でもいいなら先に今日が期限の仕事を終わらせます。
それと期限が同じなら、他の人が関係する仕事(例えば自分が調べた結果を受けて他の人が何か作業をするようなもの)を先に終わらせました。
他の人がかかわるものは、その人の手が空いてしまうなど相手側の事情で、期限前でも先にやってほしいと言われることがあるからです。
決めた仕事が終わったら帰る
周りも残業している人が多い職場でありがちなのが、自分の仕事が終わっても”なんとなく”先に帰りづらいという雰囲気。
急ぎではないけれどやらなきゃいけない仕事があるから、みんなが帰り始めるまでなんとなく仕事をしてしまう。
これ、自分も他人も不幸にします。
もしかしたら、他の人もあなたが帰らないから残っているかもしれないでしょ?
たった30分でも早く帰ると、居心地の悪さを感じます。
その居心地の悪さをぐっと我慢して、「私が早く帰れば、みんなも早く帰れるようになる」と思って帰りました。
30分早く帰れたら、家でプチご褒美を用意するのも手です。
ゆっくりお風呂入る、30分早く寝てしまう、大好きなワインを1杯飲んじゃうでも、何か楽しみがあると早く帰りたくなります。
仕事のやり方を見直して残業を減らす
30分以上残業を減らそうとなると、仕事のやり方を見直さないと難しかったです。
仕事の段取り力を上げる
仕事にとりかかろうとして、必要な情報が無かったり、他の人の作業が終わっていなくて、自分の作業が始められないことって、ありませんか?
私は、わりとありました。これ、自分の仕事の段取り力が低い証拠。
1日の仕事を始める前に、今日と明日予定している仕事で、必要な情報が揃っているか、他の人の作業が終わっているのかをチェックします。
明日分も含めてチェックするのは、他の人に依頼するときに少しでも余裕をもってお願いするためです。
「今すぐ欲しいんです」より、「今日中に準備してもらえませんか?」のほうが頼みやすいですし、受ける方も少しだけれど気持ちの余裕がでますよね。
相手の進捗が分からないときは、どんな状況なのか確認しておきましょう。
「明日からXXの作業に着手予定なんですが、〇〇の作業って今日中に終わりそうですか?」といった感じで。
相手も締め切りを分かっているんだから「当然守るでしょ」は甘い。
予定どおり仕事が進んでいたら、みんな残業なんてしなくてすんでいます。
仕事の効率化を考える
今の仕事のやり方を変えて効率化できるところがないか考えてみましょう。
例えばパソコン操作が多いなら、よく使う操作のショートカットキーを覚えて、キーボードだけで操作できるようにするとか。
小さいですが、仕事が早い人はだいたいやっています。
書類系の仕事が多いのであれば、エクセルやグーグルのスプレッドシートのマクロを使って自動化できないか考えてみましょう。
ネットを検索すると、けっこうサンプルがあり、貼り付けるだけで利用できたりします。
そもそもやらなくてもいい作業がないか見直してみることも必要です。
習慣でなんとなくやっていたけれども、やらなくていい作業って案外あるものです。
ちょっと難易度が高いかもしれませんが、残業時間を減らせる効果は高いです。
自分しか出来ない仕事を、誰でも出来るようにする
仕事の効率化を考えていると、ルーチンワークになっている作業が見えてきます。
そういったルーチンワークの作業を手順化して、できればドキュメント化して、他の人でもできるようにしていきましょう。
そして、急ぎの仕事が入ったときに、その仕事を別な人にお願いできないか調整してみましょう。
手順化したり、ドキュメント化するときに一時的に作業が増えますが、後々自分が幸せになれます。
仕事量を他の人にも見えるようにする
自分の仕事量を他の人からも分かるようにすることで、担当する仕事量を減らすことができます。
仕事を依頼する人は、あなたが担当している仕事量をたいして分かっていないものです。
依頼されたとき、他の仕事との優先度を確認するようにしましょう。
「いまxxxを急ぎで対応しているので、その後でも大丈夫ですか?」といった感じで聞くと、他の人を当たってもらえることが多いです。
担当している仕事の状況を小まめ報告することも、自分の仕事を他の人から見えるようにすることに役立ちます。
例えば、今の時点の進捗、予定通り終わりそうなのか遅れそうなのか、相談したいことがあるのかなど、中間報告として上司やメンバーにメールやチャットしておきます。
遅れそうだったら、他に担当している仕事を別な誰かにお願いできないか相談してみましょう、担当している仕事量を減らすことが出来ます。
締め切りを調整する
納期や締め切りが決まると、後からは変えられないように感じてしまいますが、場合によっては変更できます。
無理に残業して終わらせるのではなく、締め切りを伸ばせないかダメもとで聞いてみましょう。
私の場合は、この締切(期限)の調整が、残業時間を減らすのに一番効果がありました。
調整するのは、その仕事が遅れても全体の納期や、他の人の仕事に影響がない作業です。
一見、調整が難しそうなトラブル対応も、一時対処が済んでそれ以上は被害が拡大しない状態なら、その後の作業は翌日でも大丈夫だったりします。
まとめ
自分一人でも、残業を減らすための工夫って色々できるものです。
こんなことでと思うことも多かったかれませんが、ちょっとした工夫が積もり積もって残業時間を減らすことにつながります。
まずは、帰る時間をいつもより30分短く意識してみるだけでも、自分の行動が変わります。
1人が少し早く帰るようになると、周りも早く帰ろうという意識が働きます。
もしも早く帰ることで職場の上司に嫌味を言われたら、部署移動や転職を考えてもいいと思います。残業することが美徳と思っている人の考えを変えることは難しい。
自分の体を壊すまえに、ホワイトな会社に移ることも大切です。
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