新卒1年目だと「仕事を辞めたい」とはそう簡単に言えないですよね。
でも、我慢して働き続けることがいいことではありません。
いまの会社で働き続けて、体を壊したり、精神が病んでしまうことのほうが問題。
精神的にも体力的にも辛くなっているなら、たとえ新卒1年目であっても仕事を辞めることを自分に許しましょう。
それには、仕事を辞めたいと言えない不安を取り除くことが必要。
仕事を辞めたいと言えない不安を取り除く方法、できるだけ円満に退職するために準備することなどを紹介するので、参考にしてくださいね。
新卒が仕事を辞めるのはダメなこと?
新卒が仕事を辞めるのは悪いこと、ダメなことと思っていませんか?
初めての就職です。入社してみて分かることってたくさんあります。
- 思ったよりも体力的に辛かった
- 職場の上司や同僚と合わなかった
- 希望していた配属先(仕事)に就けなかった
- 入社してみたらイメージと違った
色々な理由で仕事を辞めたいと感じることは、仕方のないことです。
厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、2016年3月に大学を卒業した人の1年以内の離職率は11.4%、1年以上2年以内の離職率は11.3%。
3年以内の離職率は31.9%、大卒の約3人に1人が新卒で入った会社を辞めています。
3年以内の離職率が高い業種は、次の5つ。
業種 | 3年以内の離職率 |
宿泊業・飲食サービス | 50.4% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 46.6% |
教育・学習支援業 | 45.9% |
医療・福祉 | 39.0% |
小売業 | 37.4% |
宿泊業・飲食サービスは、約半数の人が3年以内に退職しています。それだけ厳しい職場だと言えますね。
私の知り合いも新卒で飲食業につきましたが、女性でも月の1/3は夜勤があり、休日も何かと呼び出されるという職場で、我慢を重ねて働いていましたが、とうとう体を壊して2年目に辞めました。
退職した後も、なかなか体調が戻らず苦しんでいる様子を見ていると、もっと早くに辞めたほうが良かったんだろうと感じてしまいます。
新卒が仕事を辞めたいと言えない理由別の対処法
いざ自分が退職を申しでるとなると、色々な不安が押し寄せてきて、なかなか言えないですよね。
まずは、不安を解消していきましょう。
短期間で辞めることへの不安
新卒1年目という短期間で仕事を辞めると、「仕事が続かない人」とレッテルをはられて社会的な評価が下がり、次の仕事が決まりにくいというデメリットがあります。
ですがこれは、たいした理由なく辞めた場合です。
入社してみたら
- 上司のパワハラが横行していた
- 労働時間が異常に長かった
- 就活で聞いていた仕事と違っていた
など、誰もが「それは辞めても仕方ないね」と納得できる理由で退職するなら、面接官も理解を示してくれます。
収入が無くなる不安
仕事を辞めると収入がなくなります。転職先が決まっていないと、次の仕事が決まるまでの収入面が不安ですよね。
特に一人暮らしだと、毎月の家賃・光熱費などが払えなくなる可能性も。
かといって、新卒のお給料では貯金するのは難しいですよね。
できれば在職中に転職活動をして、次の仕事を決めるようにしましょう。
職場に居づらくなる不安
仕事を辞めたいと伝えたあと、すぐに会社を辞められるわけではありません。
上司や職場の人と人間関係が悪くなり、退職日までのあいだ職場に居づらくなる不安もありますよね。
居づらさを少なくする方法は、退職理由として職場や仕事、上司などへの不満を上げないこと。
あくまでも自分の将来を考えて、健康を考えての退職だと伝えることで、退職日までの居づらさを減らすことができます。
また、退職が決まるといまの職場で頑張ることが無駄に思えてきますが、自分が出来ることを精一杯やりましょう。
引継ぎをする必要があるなら丁寧に、最後は雑務ばかりになってしまうかもしれませんが、それでも笑顔で引受けましょう。
最後まで誠意をもって働けば、周りの対応が変わりますよ。
職場に迷惑をかける後ろめたさ
人手不足の職場に勤めていると、辞めることで先輩社員など他の方に迷惑をかける後ろめたさを感じる人もいますよね。
これはある程度は仕方がないと割り切りましょう。
いま、あなたが仕事を辞めたいと思うほどストレスを感じているのなら、それを優先すべきです。
遠慮して、我慢して、働き続けて後悔しても、同僚があなたの人生を背負ってくれるわけではありません。
もしかしたら、あなたより先に他の人が辞めてしまい、ますます辞めにくくなるかもしれませんよ。
両親への後ろめたさ
就職が決まって喜んでくれた両親を思うと、新卒ですぐに仕事を辞めることに後ろめたさを感じる人もいますよね。
ただ辞めることを伝えると、「もう少し我慢して働いてみたら?」と諭されるかもしれません。
ご両親が辞めることを反対するのは、あなたを心配しているから。
何が辛いのか、いまの職場で働き続けるとどうなってしまいそうなのかを丁寧に伝えることで、ご両親はきっと辞めることを理解してくださいますよ。
ご両親はいつだってあなたの味方です。
新卒でも辞めたいと上手に伝える方法
できるだけ円満に退職したいですよね。そのためにはきちんと準備をして、上手に伝えることが大切です。
準備すること
退職規定を確認する
まずは、会社の退職規定を確認しておきましょう。これは就業規則を調べれば分かります。
法律上では2週間前に退職を伝えればよいとされていますが、会社の就業規則はこれとは別に規定されている場合が多いです。会社によっては、「1ヶ月前」「2ヶ月前」というところもあります。
民法では期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れ後、2週間(ただし、月給制の場合は、当該賃金計算期間の前半に申し入れて下さい。)で終了することとなっており、会社の同意がなければ退職できないというものではありません。(民法第627条)
なお、会社の就業規則に退職について規定されている場合は、原則として就業規則の規定が適用されますので一度確認してみてください。
上司が納得する退職理由を用意する
いまの職場ではあなたの希望を叶えることができず、退職は仕方がないと思われる理由を用意しましょう。
職場への不平不満を退職理由にすると、「働きやすいように改善するから、もう少し頑張りなさい」などと言われて、辞めさせてもらえない可能性があります。
職場への不満はあるでしょうが、嘘にならない程度に本音と建て前を使い分けましょう。
退職理由の参考サイト
退職理由の例が載っているサイトをいくつか紹介しますね。新卒に特化した例ではないのですが、参考になるものもあると思います。
退職届けを用意する
退職するために用意する書類は、退職届けになります。
退職届けの具体的な書き方は、こちらのサイトがよくまとまっているので参考にしてください。
参考 doda-【社労士監修】退職願・退職届の正しい書き方(テンプレート・手書き版・封筒の書き方見本あり)
伝え方
退職を伝えるのは、直属の上司です。
まず、メールもしくはあまり人がいない時間帯などに「ご相談があるので、お時間をとっていただけませんか」と伝え、会議室で話しをさせてもらえるようにお願いしましょう。
会議室では、時間をとってもらったお礼を述べたあとに、「実は・・・」と仕事を辞めたいことを切り出し、退職届けを提出しましょう。
引き止め対策
新卒入社で短期間で辞めることを伝えると、たいてい引き止められます。
せっかく意を決して退職を申し出たのに説得されて、辞めたい気持ちのなか働き続けるのは辛いですよね。
出来るだけ引き止められないように、準備しましょう。
仕事への不平不満は伝えない
先ほども少し触れましたが、退職理由では仕事や職場の不平不満は伝えないようにしましょう。
「不満に思っているところを改善するから、辞めるのはもう少し待って」と言われ、辞めるのを引き止められてしまいます。
転職先を決めておく
できれば仕事を辞めたいと伝える前に、転職先を決めておけるといいです。
次の職場(転職先)が決まっている場合、引き止められることはほとんどありません。
どうしても辞めたいと言えないときの退職方法
今までの内容を読んでも、「どうしても辞めたいと言えない」という方もいますよね。
例えば、
- 上司のパワハラに悩んでいる
- (職場の状況から)辞めさせてもらえると思えない
- 精神的にも体力的にも限界で、職場に行くことすらままならない
など、上司に辞めたいと伝えるのがとても難しい方もいると思います。
実は、自分で上司に辞めたいと言えなくても、仕事を辞められる方法があります。
「退職代行サービス」を利用する方法です。
退職代行サービスとは、あなたの代わりに上司に退職することを伝えてくれるサービスです。
退職代行サービスを利用すれば、
- 上司と話さずに
- 職場に行かなくても
- 引き止められることなく
もちろん働いた分のお給料はきちんともらえますし、有給休暇を消化したいなどの希望も伝えてもらえます。
あなたが仕事を辞めるためにすることは、退職届けを用意するだけ。あとは、退職代行サービスのスタッフが対応してくれます。
利用料金は3~5万円ほど。
「辞めたいと言えないストレス」から解放され、「もう職場に行かなくていい」という安堵感を得られたことを思えば、高くないと感じている利用者が多いようです。
参考までに、退職代行サービスをいくつか紹介しますね。
「退職代行ニコイチ」は創業14年目と退職代行サービス業では老舗で、利用者実績は業界No1。
退職成功率は100%で、他社で失敗したケースでも退職を成功させたことがあるという心強い実績があります。
心理カウンセラーが在籍しているめずらしい退職代行サービスなので、仕事を辞めたいと言えず精神的に辛い思いをしている方は、メンタル面のサポートもしてもらえます。
サービス名 | 退職代行ニコイチ |
料金 | 27,000円(税込) |
営業時間 | 7時から21時 (年中無休) |
実績件数 | 16,586人 |
即日退職 | 可能 |
特徴 | 2ヶ月間のアフターフォロー付き 心理カウンセラーが在籍 転職サポート(提携エージェント紹介) 弁護士監修 全額返金保証 退職届けテンプレートプレゼント |
公式サイト |
女性の方なら「わたしNEXT」もおすすめ。日本初の女性向け退職代行サービスで、こちらも創業15年の老舗です。
退職成功率は100%。日本退職代行協会から「特定認定」を取得している女性が安心して利用できる退職代行サービスです。
サービス名 | わたしNEXT |
料金 | 正社員・契約社員・派遣社員など:29,800円(税込) アルバイト・パートなど:19,800円(税込) |
営業時間 | 24時間 (年中無休) |
実績件数 | (非公開) |
即日退職 | 可能 |
特徴 | 日本初「女性向け退職代行」 日本退職代行協会「特級認定」取得 転職サポート(提携エージェント紹介) 転職お祝い金最大5万円 弁護士監修 全額返金保証 |
公式サイト |
新卒が辞めるときに役立つ転職エージェント
新卒が短期間で仕事を辞めた場合、「第二新卒」(新卒1年~3年以内)という扱いになります。
ここでは第二新卒の就職に強い転職エージェントをいくつか紹介するので、参考にしてくださいね。
大手人材紹介会社であるリクルートが運営している、既卒・第二新卒・フリーター向けの転職エージェントです。
書類選考免除で受けられ、面接対策にも力を入れています。
体験談を読んでみると、短期で決まっている人が多く、応募から1週間で内定を獲得している人も!
対象職種・業界 | 全職種 |
保有求人数(企業数) | 10,000社以上 |
特徴 | 書類選考免除 全企業訪問取材 |
店舗の場所 | 銀座、新宿、北千住、立川、横浜、 千葉、大宮、大阪、京都、神戸 ※新型コロナウィルス対策としてオンライン対応中 |
面談(受付)時間 | 平日の10時から18時半 |
公式サイト |
就職率が86%、入社1年後の定着率が約94%と高く、何よりもあなたが働き続けられること(定着率)を大切に求人を紹介している転職エージェントです。
サポートしてくれる社員が元既卒・元第二新卒者なので、第二新卒で転職する気持ちをよくわかってくれています。
対象職種・業界 | 全職種 |
保有求人数(企業数) | 1500社以上 |
特徴 | 全企業訪問のうえ、独自基準でブラック企業を除外 |
店舗の場所 | 新宿、大阪、名古屋、福岡 ※電話・Skype面談でも利用が可能 |
面談(受付)時間 | 平日の9時から19時 |
公式サイト | 【ウズキャリ既卒】![]() |
人材業界第2位の転職エージェントで、幅広い業界・業種の求人を持っています。
第二新卒向けの求人も豊富です。
丁寧なカウンセリングで、こまめに連絡をもらえるので、初めての転職でも安心して活動できると思います。
対象職種・業界 | 全職種 |
保有求人数(企業数) | 約10万件 (非公開求人含む) |
特徴 | 人材業界2位の求人数 20代~40代まで幅広く求人あり doda転職サイトと併用可能 |
拠点(場所) | 東京(丸の内、浅草橋)、横浜、 札幌、仙台、名古屋、大坂、 岡山、広島、福岡 |
面談(受付)時間 | 平日は9時から20時 土曜日は10時から18時 (電話面談も可能) |
公式サイト | 業界最大級の求人数と豊富な非公開求人!/doda |
新卒向けの「マイナビ20XX」などを運営しているマイナビグループの転職エージェントです。
第二新卒の転職や20代の転職を得意としていて、親身なサポートで評価の高い転職エージェントです。
対象職種・業界 | 全職種 |
保有求人数(企業数) | 約3万件 (非公開求人含む) |
特徴 | 20代~30代前半の転職に強い |
拠点(場所) | 東京(京橋・新宿)、横浜、 札幌、仙台、静岡、名古屋、 京都、大坂、兵庫、福岡 |
面談(受付)時間 | 9時半から20時半(平日) 土曜日は東京のみ可 (電話面談も可能) |
公式サイト | マイナビAGENT |
既卒・第二新卒・フリーター向けの転職エージェントは、保有求人が少ないところが多いのでいくつか併用することをおすすめします。
大手の転職エージェントは、経験者を採用したい企業の求人が多いので、正社員経験が短いと求人を紹介してもらえない場合もあります。
たまたま、その転職エージェントに紹介できる求人がないだけで、転職できないわけではないので、気にせずに他の転職エージェントを利用してみてくださいね。
まとめ
新卒1年目だと「仕事を辞めたい」とはそう簡単に言えないと思います。
- 短期間で辞めることへの不安
- 収入が無くなる不安
- 職場に居づらくなる不安
- 職場に迷惑をかける後ろめたさ
- 両親への後ろめたさ
など、いろいろありますよね。
でも、いまの仕事を我慢して続けて、体を壊したり、精神が病んでしまうことのほうが問題です。
できるだけ円満に退職するためには、きちんと準備して、上手に伝えることが大切。
退職規定を確認し、上司が納得する退職理由を用意し、退職届けを準備しましょう。
退職を伝えるのは直属の上司です。
まずは時間をとってもらうお願いをし、会議室など静かに話せる場所で、辞めたいことを伝えましょう。
新卒入社で短期間で辞めることを伝えると、たいてい引き止められます。
退職理由では仕事や職場への不平不満は伝えず、できれば次の転職先を決めておくと、退職届けを受け入れてもらいやすいです。
上司のパワハラなどに悩んで辞めたいなど、どうしても辞めたいと言えない人もいますよね。
その場合は、「退職代行サービス」を使いましょう。
あなたに代わって退社することを伝えてくれるサービスで、「上司と話さずとも」「職場に二度と行かなくても」仕事を辞められます。
転職活動では、「第二新卒」向けの転職サービスや「第二新卒を得意としている」大手の転職サービスなど、幅広く使ってみてください。
初めて就職したんです、上手くいかないことだってあります。
短期間で辞めるのは失敗ではなく、単なる経験。今回の経験を活かして次にすすみましょう。
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