管理職からの転職で「書類選考が通らない」、「1次面接から先にすすめない」という方は、一般社員のときと同じ転職活動をしてしまっているのかもしれません。
管理職の転職は、一般社員の転職活動と同じやり方(職務経歴書の書き方や、面接対策)では上手くいきません。
- 職務経歴書の書き方
- 転職理由の組み立て方(面接対策)
について、作成するときのポイントと役立つサイトをまとめたので、参考にしてください。
職務経歴書の書き方
管理職から転職を目指す場合でも、応募書類(履歴書、職務経歴書)の形式(フォーマット)は、一般社員のときと同じで大丈夫です。
一般社員のときから変えるのは、伝え方です。
管理職からの転職の場合、目指すポジションによっては経営層など役職の高い方が選考に関わります。
多忙な方々に「面接で話しを聞いてみたい」と思ってもらえるように、『端的に要点をまとめ、分かりやすく、キーワードを意識して書く』ようにしましょう。
目に留まりやすいキーワードの見つけ方や、職務経歴書を書くときに意識するポイントなどは、『管理職の応募書類作成テクニック(パソナキャリア)』が分かりやすくまとまっています。
忙しい方々に職務経歴書を最後まで読んでもらうためには「つかみ」が大切。職務経歴書でいえば、最初に書く「職務概要(職務要約)」の部分です。
職務概要は、今までの経歴を箇条書きで並べがちですが、一貫性をもったストーリーで書くと伝わりやすくなります。
成果を書くときには、具体的な数字(売上、人数、規模など)を入れるようにしましょう、説得力が上がります。
例えば、こんな感じ。
大学を卒業後、インターネット広告会社で広告営業からキャリアをスタートし、3年間にわたって大手企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。開拓した企業は通算200社で、年間約5000万円の売上に貢献した。
その後、業界大手のインターネットメディアを運営する企業に新規事業部のマネージャーとして転職し、約30名のプロジェクトメンバーをマネジメントしながら、新規メディアの立ち上げとプロモーションの企画・プロデュースを担当。リリース後2カ月で黒字化に成功し、年間1億円の効果を出す国内最大手メディアへと成長させ、社長賞を受賞した。
ビズリーチの『職務経歴書のテンプレート』には、職種別の職務概要(職務要約)がサンプルとして書かれています。どのように書いたらいいか迷うときには、参考にしてくださいね。
転職理由の組み立て方(面接対策)
管理職の面接対策で一番悩むのが「転職理由」ではないでしょうか。
若いころなら「キャリアアップ」を理由にすればいいですが、管理職の転職理由には使えません。求人企業は、組織がかかえている課題を解決できる「即戦力」となる人材を求めているのですから。
転職理由にいまの会社の不満を述べるのもNGです。いまの会社の不満は「転職理由」ではなく「退職理由」です。転職理由がネガティブに聞こえる方は、退職理由を述べている可能性があります。
転職理由を考えるときの視点は『幹部の転職動機に「キャリアアップ」はなぜNGなのか?(リクルートダイレクトスカウト)』が参考になります。
核心として知りたいのは、「で、そんなあなたは今後、(当社で)何をしたいのですか?」ということです。
そもそも、今後の展望、テーマや希望をお持ちであるか否かがまず問われます。
転職理由は、
- 応募する仕事に対する情熱や思い入れ
- 自分の経験や実績を活かせる理由
- 企業理念や今後のビジョンで共感したところ
例えば「応募する仕事に対する情熱や思い入れ」であれば、こんな感じで。
私は、形のない商材に価値をつくれることが自分自身のバリューだと考えており、技術力や製品力がものを言う有形商材では自分のバリューを発揮できる場面は少ないのではないかと思いました。いろいろ考えた結果、やはりコンサルタントが天職であると考え、転職を決意したのです
例えば「企業理念や今後のビジョンで共感したところ」を盛り込むなら、こんな感じで。
「IR情報を拝見して、今後のビジョンとして、〇〇と掲げられているところに共感しました」「〇〇といった方向性を目指す御社が発展していくために、私が△△で力になりたいと思います」など
『管理職の面接対策、面接官の心をつかむポイントとは(パソナキャリア)』には、紹介した転職理由の例だけでなく、
- 転職理由以外によく聞かれる質問
- 退職理由を聞かれた場合の伝え方
- 企業研究(情報)のやり方
- 自己PRを考えるときの注意点
などのポイントが書かれています。
一次面接からなかなか先に進めないという方は参考になると思うので、ぜひ読んでみてくださいね。
【参考】紹介したサイト(転職エージェント)について
ご自身の職務経歴書や転職理由について、具体的にアドバイスをもらいたいという方も多いですよね。
紹介したサイトは、いずれも管理職に強い転職エージェントです。個別にアドバイスが欲しいという方は、転職サポートを申し込んでみてくださいね。
パソナキャリア
管理職転職のイメージは薄いかもしれませんが、2022年のオリコン顧客満足度ランキングのハイクラス・ミドルクラス転職で、3位に選ばれるなど、管理職の転職でも評価が高いエージェントです。
求職者の希望にこたえる親身なサポートが好評で、社内に管理職(ハイキャリア)の求人を開拓する専門チームがあり、精査したうえで質のいい求人を紹介しているそうです。
パソナキャリアのサイトからは2記事紹介していますが、他の転職エージェントのノウハウ記事と比べて内容が濃く、アドバイス力の高さが感じられました。
公式サイト 転職エージェントのパソナキャリア
ビズリーチ
公開求人数96,000件、登録ヘッドハンター数4,700人(2020年11月時点)と、たくさんのヘッドハンター(転職エージェント)から求人を紹介してもらえるビズリーチ。
ビズリーチで出会ったヘッドハンターからアドバイスをもらったことで、転職に成功できたという体験談がいくつもありました。
自己アピールの仕方や、業界や会社に関する深い情報を提供いただくなど、ヘッドハンターとのコミュニケーションを通じて、たくさんの気づきや転職ノウハウを手に入れることができました
求人への応募など一部サービスを利用するのに利用料(30日間)がかかるデメリットがありますが、求人数を考えると登録するメリットは十分あると思います。
有料機能を一定期間試せるキャンペーンも用意されているので、まずは試してみてくださいね。
公式サイト 会員制求人サイト『BIZREACH(ビズリーチ)』
リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)
リクルートダイレクトスカウトは、人材業界最大手のリクルートが運営しています。
リクルートが提携する管理職・エグゼクティブクラスの転職支援実績が豊富なヘッドハンター(転職エージェント)から、求人を紹介してもらえます。
自分でヘッドハンターを指名できる仕組みもあるので、信頼できる経歴のヘッドハンターに相談することもできます。
年収800万以上の求人数約28,000件、ヘッドハンター数2,500人以上(2020年5月時点)と、ビズリーチと比べてヘッドハンター数などは少ないですが、無料で利用できるメリットがあります。
公式サイト リクルートダイレクトスカウト
まとめ
管理職の転職は、一般社員のときと同じ
- 職務経歴書の書き方
- 転職理由(面接対策)
では上手くいきません。
職務経歴書は、端的に要点をまとめ、分かりやすく、キーワードを意識して書くようにしましょう。成果を書くときは、具体的な数字(売上、人数、規模など)を入れると説得力が上がります。
転職理由は、
- 応募する仕事に対する情熱や思い入れ
- 自分の経験や実績を活かせる理由
- 企業理念や今後のビジョンで共感したところ
体験談を読んでいると、転職エージェントからアドバイスをもらったことで、書類選考や面接に通るようになったという方がたくさんいました。
「書類選考が通らない」、「1次面接から先にすすめない」という方は、1人で悩まずに管理職に強い転職エージェントに相談してみてくださいね。
職務経歴書の書き方
転職理由の組み立て方(面接対策)
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