転職を考えている方の中には、転職先ですぐに管理職につきたいと思っている方もいますよね。
でも、こんな不安も感じていませんか?
「いま管理職だけれど、転職先でもいきなり管理職になれるのかな?」
「マネジメント経験しかない(管理職の経験がない)けれど、管理職として採用してもらえるかな?」
管理職向けの求人は増えてきているので、いきなり管理職として転職することもできます。
ですが、いきなり管理職を目指す転職は簡単ではありません。
転職できたとしても、管理職として採用されたはずなのにいつまでも昇進できなかったり、仕事で結果を出せずに転職したのは失敗だったとなる可能性もあります。
そうならないために、
- 転職で、いきなり管理職を目指すときの注意点
- 管理職への転職を成功させた体験談
- 管理職への転職を成功させるコツ
などを紹介していきます。
ご自身の転職活動に役立ててくださいね。
転職で、いきなり管理職になれる?
社内登用が多いであろう管理職。
- 本当に管理職として採用されている人がいるの?
- 自分と同じような人も管理職として転職できているの?
と気になりますよね。
参考までに、2名の方の転職体験談を紹介します。
エンタテイメント業界の人事課長から、情報配信サービス会社のマネージャーへの転職に成功したKさん。会社の早期退職制度を担当したことをきっかけに、自身も転職を決意します。
6社応募し、2社面接をうけ、1社内定。たった3週間という転職活動期間で、希望していた仕事(人事だけでなく法務や経理などの経験もつめる)につくことができ、ゆくゆくは管理部長にと期待されているそうです。
長年人事採用に関わってきたKさんいわく「選考がうまく進まなくても、自信を失わずに納得するまでチャレンジすることが重要」とのこと。
IT企業のコンサルタントから、サービス企業のIT部門のマネージャーへの転職に成功したMさん。
応募する求人の募集要項にあわせて職務経歴書を作り変えたことで、応募した3社すべてで面接にすすみます。面接ではこれまでの経歴や仕事に取り組む思いを伝え、応募から2週間で内定が出るというスピード決定だったそう。
マネージャーとして入社しましたが、それ以上のことを任されていて、ともてやりがいを感じていることが伝わってきます。
参考 【ビズリーチ】ITエンジニアとして「社会貢献」「主体性」を実現するために新天地へ
転職で、いきなり管理職を目指すときの注意点
管理職の転職には、
- 管理職として採用されたはずなのにいつまでも昇進できない
- 仕事で結果を出せずに減俸や降格になってしまう
というリスクもあります。
そうならないために、次のようなことに注意しておきましょう
- 管理職候補の求人は昇進までの期間を確認する
- 入社して活躍できる環境かチェックする
管理職候補の求人は昇進までの期間を確認する
管理職を募集している求人には「管理職採用」と「管理職候補での採用」の2つがあります。
「管理職候補」は、一般社員で入社したあとに管理職として昇進する道を用意していますよという求人です。
いきなりマネジメントを任せるのではなく、自社の仕事の進め方や管理の仕方に慣れてもらってから管理職に登用するほうが上手くいくという企業側の考えから、管理職向けの求人には「管理職候補」の求人も数多くあります。
「管理職候補」と言われると、入社して数ヶ月で管理職になれる気がしますが、企業によってさまざまです。試用期間が終わったら管理職に昇進という場合もありますし、ゆくゆくは・・・という場合もあります。
「管理職候補として入社した方のその後」を調査した結果(出世する人、しない人について【en ミドルの転職】)では、実際に管理職になった方の割合は87%。
管理職に昇進するまでの期間は、
- 1ヶ月~3ヶ月未満:6%
- 3ヶ月~6ヶ月未満:18%
- 6ヶ月~1年未満:40%
- 1年~3年未満:41%
- 3年以上:4%
と、6ヶ月~3年以内に管理職になる方が多いという結果がでています。
管理職になれるまでの期間が、「候補」という言葉の印象より長く感じませんか?
「管理職候補」の求人で内定した場合は、どのくらいの期間で管理職へ登用してもらえる予定なのか確認しておきましょう。
入社して活躍できる環境かチェックする
ご自分が部下の立場だったとしたら、外部からやってきた人が急に上司になったら、少なからず戸惑いますよね。
いきなり管理職で転職するということは、部下になる人達に同じような戸惑いを与えることでもあります。「どのくらい仕事ができるんだろう?」と様子をうかがう人もいるでしょうし、「自分が昇進したかったのに!」と反発してくる人もいるかもしれません。
そんな状況をみて直属の上司となった方は、「お手並み拝見」と静観しているだけかもしれません。
部下や上司となる方たちと信頼関係を築いて仕事を進められそうか、馴染めるような社風かなど、入社して活躍できる環境なのかしっかりチェックするようにしましょう。
体験談を読んでいると、内定をもらったあとでも気になる点をしっかり確認してから転職されている方が多いです。不安がある場合は、追加で面談をお願いしたり、紹介してくれた転職エージェント経由で確認するなど、解消してから入社するようにしましょう。
管理職への転職を成功させるコツ
いきなり管理職として転職することはできますが、簡単ではありません。
管理職向けの求人が増えてきているとはいえ、一般社員向けの求人数と比べると少ないです。
企業にとっても重要なポジションなので、選考も慎重です。
管理職経験がない方やマネジメント経験が少ない方は、管理職としての資質(コミュニケーション力やマネジメント力)を問われるでしょう。
それぞれについて、管理職への転職を成功させるためのコツをお伝えしていきますね。
求人の探し方
管理職向けの求人は、管理職向けの転職サイトや転職エージェントに出されることが多く、一般の転職サイトではなかなか掲載されないと言われています。
例えば、総合系の転職サイトでは大手のリクナビネクストと、管理職・ハイクラス転職向けのビズリーチでは、管理職(管理職採用・管理職候補)の求人数が約10倍も違いました。
転職サイト | 公開求人数 |
リクナビネクスト | 268 |
ビズリーチ | 3,273 |
※2020年11月時点
- リクナビネクストは、募集の特徴「管理職・マネージャー採用」で検索
- ビズリーチは、人気キーワード「管理職」で検索
管理職の求人を探すときは、管理職向けの転職サイト・転職エージェントを利用するようにしましょう。
求人の選び方
管理職の転職を成功させるために、大切なのが求人の選び方です。
やりたい仕事というだけでなく、求人企業に入社して「期待される結果を出せる」という視点も大切です。
そのために、求められている仕事内容、応募資格をしっかり確認しましょう。
管理職の求人の応募資格は、具体的に書かれていることが多いです。
例えば、××業務の経験 N年以上、管理職としてN名程度のマネジメント経験があることなど。
応募資格を満たしていて、求められている仕事内容で結果が出せると思える求人に応募するようにしましょう。
管理職経験がないと応募は厳しい?
管理職への転職を目指す方の中には、マネジメント経験はあるけれど管理職経験がない方もいますよね。
管理職経験がないと応募できないように感じるかもしれませんが、企業が求めるものや背景によって、管理職経験の重要度は変わります。
例えば、事業立ち上げ時でプレイングマネージャーを求めている場合は、実務経験が重視され、管理職経験はあればなおいいという求人もあります。
ご自身の経験を活かせる管理職求人を探してみてくださいね。
【必須(MUST)】
・××の実務経験がN年以上【歓迎(WANT)】
・現ポジションで、管理職または中堅リーダークラスとして、メンバーを複数名まとめてきた経験
選考対策
管理職は企業にとっても重要なポジションなので、選考も慎重です。
書類選考の通過率は30~50%というデータがありますが、管理職の場合は10%~20%ほど。
面接も、一般社員の場合より回数が多くなる傾向にあります。
応募書類(職務経歴書など)は、体験談で紹介したMさんのように応募要項に合わせて作り、求人企業が求めているスキルや経験、マネジメント力を持っていることをアピールするようにしましょう。
面接で注意したいのは転職理由(応募理由)。
いきなり管理職を目指す方の中には「もっと経営に近い立場で仕事がしたい」「もっと裁量を持って仕事がしたい」という理由の方も多いと思います。
ですが、相手が知りたいのは「うちの事業にどんな貢献をしたいの?」ということ。
応募する仕事に対する思い入れや、ご自身の経験を活かせる理由などを伝えるようにしましょう。
職務経歴書の書き方や面接対策は、こちらで詳しく説明しているので、参考にしてください。


管理職に強い転職サイト・エージェント
「求人の探し方」でも説明しましたが、管理職向けの転職サイトや転職エージェントを利用することが、管理職への転職を成功させる1つのコツ。
管理職求人を紹介してもらえるだけでなく、職務経歴書や面接のアドバイスをもらえたり、求人票だけでは分からない企業のリアルな情報を教えてもらうことができます。
転職エージェントからアドバイスをもらったおかげで選考に通るようになった、独自の情報をもらうことができたから転職する決意ができたという方もいましたよ。
おすすめの管理職に強い転職サイト・転職エージェントを3つ紹介しますね。
ビズリーチ
体験談などでも紹介したビズリーチ。公開求人数96,000件、登録ヘッドハンター数4,700人(2020年11月時点)と、たくさんの転職エージェントから求人を紹介してもらえます。
主任や課長職(リーダー)の求人はもちろん、部長職やCOO、CEOを募集している求人もたくさんありました。
求人への応募など一部サービスを利用するのに利用料(30日間)がかかるデメリットがありますが、求人数を考えると登録するメリットは十分あると思います。
有料機能を一定期間試せるキャンペーンも用意されているので、まずは試してみてくださいね。
公式サイト 会員制求人サイト『BIZREACH(ビズリーチ)』
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、管理職・エグゼクティブの転職や外資系企業への転職に強い転職エージェントです。
求人企業に実際に訪問している担当者から求人を紹介してもらえるので、企業の社風や経営者の人柄、事業への熱意など、とても詳しく聞くことができます。
オリコン顧客満足度ランキングのハイクラス・ミドルクラス転職で、3年連続1位に選ばれているほど、利用満足度の高い転職エージェントで、転職希望者へのアドバイス、紹介する求人の質、的確さが好評です。
公式サイト JACリクルートメント
パソナキャリア
管理職転職のイメージは薄いかもしれませんが、2022年のオリコン顧客満足度ランキングのハイクラス・ミドルクラス転職で、3位に選ばれるなど、管理職の転職でも評価が高いエージェントです。
求職者の希望にこたえる親身なサポートが好評で、JACリクルートメントと比べて利用しやすいと感じている人も多いようです。
主任(リーダー・マネージャー)~部長・事業部長職までの求人が揃っています。
社内に管理職(ハイキャリア)の求人を開拓する専門チームがあり、精査したうえで質のいい求人を紹介しているそうです。
希望にあう求人に絞って紹介する方針とのことで、紹介される求人数が少ないと感じる人もいるようですが、希望に合わない的外れな求人が少ないというメリットもあります。
公式サイト 転職エージェントのパソナキャリア
まとめ
管理職向けの求人は増えてきているので、いきなり管理職として転職することもできます。
ですが、いきなり管理職を目指す転職は簡単ではありません。
次の3つのコツを意識して、転職活動をすすめましょう。
- 管理職の求人を探すときは、管理職向けの転職サイト・転職エージェントを利用する
- 応募する求人は、求められている仕事内容で結果が出せると思える求人を選ぶ
- 応募書類や面接では、求人企業が求めているスキルや経験、マネジメント力を持っていることをしっかりアピールする
その他にも、次のようなことに注意すると失敗することを防ぐことができます。
- 「管理職候補」求人での採用の場合は、どのくらいの期間で管理職に登用してもらえそうなのか確認する
- 部下や上司の方たちと信頼関係を築けて、入社して活躍できる環境なのかチェックする
体験談で紹介したKさんの言葉のとおり「選考がうまく進まなくても、自信を失わずに納得するまでチャレンジすることが重要」。
まずは、ご自身が「活躍できる!」と思える求人を探すところから始めてみてくださいね。
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