やりたくないけれど、仕事なんだからわがままを言ってはいけない。そう思って頑張ってきたけれど、やっぱり楽しくない。
でも、やりたくない仕事だからやめたいなんて言ったら、「甘い」と叱られたり、評価が下がったりと、働きづらくなったりする不安がありますよね。
「やりたくない仕事でも続けるべきなのかな?」と思ったときに、
- このまま続けるべきかどうかの判断基準
- やめたほうがいいという結論だったときに上手に断る方法
などを紹介します。
このまま続けるべきなのか、それとも断って違う仕事を選ぶのか、考える参考にしてくださいね。
やりたくない仕事を続けるかどうかの判断基準
やりたくない仕事を続けるかどうかは、次の基準で判断するといいでしょう。
- 自分の可能性を広げられるスキルや経験が身に付くか
- 1年程度でやりたい仕事に異動できるか
- 人間関係の良さ
- ストレス具合
それぞれ詳しく解説していきますね。
自分の可能性を広げられるスキルや経験が身に付くか
やりたくない仕事を続けることで、やりたい仕事につながる経験やスキルを身に付けられるなら続けるべきでしょう。
また、直接的にはやりたい仕事につながらなくても、自分のこれからの可能性を広げることができるスキルや経験を得られるなら、続けてもいいでしょう。
例えば私の以前の上司は、やりたくなかったけれど私の部署の担当になった人でした。結果的には「この仕事を引き受けて良かった」と話していました。
たしかに、やりたい仕事ではなかったし勝手が違ってとても大変だったけれど、担当したことで自分がやりたい仕事の先(自分のやりたい商品がお客様にどのように使われるのか)を知ることができ、視野が広がったそうです。
逆に、やりたくない仕事を続けても何も得るものがないのなら、やめたほうがいいでしょう。
1年程度でやりたい仕事に異動できるかどうか
今の会社にやりたい仕事があり、1年~2年程度でやりたい仕事に異動できそうなら、続けてもいいでしょう。例えば、ジョブローテーションや希望を出すことで、今のやりたくない仕事から離れることができる場合です。
異動できる可能性があるかどうか分からない場合は、上司や先輩社員にそれとなく聞いてみましょう。
やりたい仕事への異動や担当替えがしばらく見込めない(3年以上なさそう)なら、やめたほうがいいでしょう。
人間関係の良さ
仕事を続けるうえで大事になるのが「人間関係の良さ」です。
やりたい仕事をしていたとしても人間関係が合わずに辞めている人はたくさんいます。むしろ「人間関係がいい」職場なら、多少やりたい仕事と違っても続けられるものです。
すぐにやりたい仕事への異動が叶わなかったとしても、今の職場の人間関係がいいなら、続けてもいいでしょう。(異動希望はだしつつ)
人間関係も悪いというなら、すぐにでも転職を考えたほうがいいです。
ストレス具合
やりたくない仕事を「つまらない」「面白くない」と思ってはいても、「辛い」と感じていないなら続けてもいいでしょう。
ですが「続けるべきなのかな?」と考えてしまうなら、かなりストレスを感じている証拠です。
やりたくない仕事を我慢してしていると自分の感覚が鈍くなります。それほど辛いと思っていないとしても、なんらか体にサインがでていませんか?
やりたくない仕事を続けるリスク
やりたくないと思っているのに、それでも「続けるべきかな?」と迷ってしまうのは続けるメリットを感じているから。
例えば、大手企業に勤めているから辞めるのはもったいないとか、給料や福利厚生がいいなど。
断らないことで上司や人事と気まずくならない、3年は働いたほうがいいと聞くから、なども消極的な理由ではありますがメリットを感じていることになります。
では、やりたくない仕事をこのまま続けるリスクはどうでしょう?「続けるべき?」と思っているときは、メリットばかりみていてリスクを忘れがちです。
やりたくない仕事を続けるリスクには、次のようなものがあります。
- 仕事へのモチベーションが下がり結果が出ない
- ストレスから心や体を壊す
- やりたい仕事に必要なスキル経験が積めない
それぞれ詳しく解説していきますね。
仕事へのモチベーションが下がり結果が出ない
仕事へのモチベーションは、すでにもう下がっているかもしれませんね。モチベーションが下がると、仕事のパフォーマンスも下がり、結果も出にくくなります。
期待されるような結果を出せなかったことで、評価も低くなります。
やりたくない仕事をやっているのに、評価もされないなんてショックですよね。
もしかしたら評価が下がることで、やりたい仕事へのチャンスも逃しているかもしれません。
ストレスから心や体を壊す
やりたくない仕事を続けることで、ストレスがたまっていきます。仕事自体にストレスを感じていなくても、やりたい仕事をしている同僚をみてイライラするかもしれません。
最初はたいしたことがないと思っていても、ストレスがたまっていくことで心や体に影響が出てくることもあります。
やりたくない仕事で心や体を壊してしまうなんて、もったいないですよね。
やりたい仕事に必要なスキル経験が積めない
やりたくない仕事が、やりたい仕事にまったくつながらないのであれば、たんなる時間の無駄になってしまう可能性があります。
やりたい仕事についていれば身に付けられたであろうスキルや経験が、やりたくない仕事をしている時間分遅れてしまうことになりますから。
1、2年程度なら挽回できたとしても、5年10年となってしまったら同僚からかなり遅れることになります。それから転職を考えても、スキルや経験・年齢面から厳しさを感じるかもしれません。
やりたくない仕事を上手に断る方法
「やりたくない仕事をこのまま続けるべきではない」という結果だったとしても、「今の仕事をやりたくない」と上司に伝えるのは、勇気がいりますよね。
「社会人になったのに考えが甘い」とか「仕事だから好き嫌い言うんじゃない」と怒られて、その後の仕事がやりづらくなる可能性もあります。
そうならないための伝え方や、準備しておくことを紹介していきます。
やりたい仕事を理由に断る
「やりたくない」と素直に伝えると、どうしても厳しい言葉がかえってきてしまいます。
なので、次のような内容を盛り込みながら、「やりたい仕事に担当を変えてほしい(異動させてほしい)」と伝えるようにしましょう。
- 実は、やりたい仕事があること
- いまの仕事も精一杯やってみたこと
- その上で、続けたくない(やりたくない)こと
- 担当替えや異動させてほしいこと
続けたくないの部分は、「どうしても興味が持てなかった」「合わなかった」などの言葉を添えて伝えましょう。
このとき、すぐに希望を叶えてもらえる可能性は少ないと思います。まずは相談したいという姿勢で伝えましょう。次の人事異動のタイミングで希望が通る可能性があればラッキー、まったく見込みがないのなら、転職を考えればいいんです。
今の会社以外の仕事を探しておく
やりたくない仕事を断ることで、働きづらくなる可能性もあります。居心地が悪くなったらどうしようと不安になると、断る勇気がでませんよね。
「別の会社でもやりたい仕事ができそう」という感覚をもっていれば、いまの会社へのこだわりが減り、不安が和らぎます。
転職するかしないかは内定がでてから決めればいいので、他の会社でやりたい仕事ができるか調べてみるつもりで転職活動をしてみるといいでしょう。
断ることは将来の自分のためと考える
断ることで「わがまま」「扱いにくい」と評価されてしまう可能性はありますが、一方で「嫌な仕事を断る人」という認識を上司や人事にもってもらえるので、希望とは違う仕事に異動になる可能性も減ります。
逆に我慢して働き続けると、今後も会社にとって都合のいい異動を繰り返される可能性があり、これからの仕事人生全体を考えるとマイナスになるともいえます。
仕事の評価は、やりたい仕事で結果を出せば自然に上がります。一時的な評判を気にする必要はありません。
実際、異動したあと数ヶ月で仕事を断って元の部署に戻ってきた人を何人か知っていますが、特に評価を落とすことなく、のびのび仕事をしていました。
まとめ
勤めていると、時にはやりたくない仕事を引き受けなければいけないこともあります。
このまま続けるかどうかの判断基準はこちら。
- 自分の可能性を広げられるスキルや経験が身に付くか
- 1年程度でやりたい仕事に異動できるか
- 人間関係の良さ
- ストレス具合
また、やりたくない仕事を続けることは次のようなリスクを負うことにもなります。
- 仕事へのモチベーションが下がり結果が出ない
- ストレスから心や体を壊す
- やりたい仕事に必要なスキル経験が積めない(時間的なロス)
「続けるべき?」と迷いを感じているなら、それはやめるタイミングだというサイン。
周りからの評価や損得を気にして、我慢して働いても何もいいことなんてありません。仕事の評価は、やりたい仕事で結果を出せば自然に上がります。
私はやりたくない仕事を辞めたとき、心底ほっとしました。
まずは、上司や人事に相談してみましょう。例えば「(やりたくない仕事を)精一杯取り組んでみたけれど興味がもてなかったので、やりたい仕事に変えてもらいたい」といった感じで。
どうしても希望が通らない場合は、転職することも考えてみましょう。


コメント